長年苦しめられたことが、嘘のように晴れていくこと、
その現実に囚われて、
楽しいときもそうじゃないときも、何もないときもどんな時も、
すぐにその現実に引き戻される、悪夢のような思いに、
長年思い囚われて、
その事でもう人間が変わってしまうんではないかと、
それはそれでいいじゃない。とまで、開き直りかけていたときに、
突然私に言葉が降りてくる。
「もしみなが、すばらしいことを知るようになれば、すばらしくなるのだけれど、すばらしいことを知らないうちは、ひとつもすばらしくないでしょうよ」
何気ないこの言葉が、
ベルベットのカーテンのような重たい重たい、重厚な霧を晴らしていく。
何をそこまでとらわれていたのだろう。
理不尽だ理不尽だと、自分に言い聞かせ、
まるで損なことばかりをさせられているように、思い込んできた日々を。
なぜ生きているのか、
どんな風に生きていきたいか、
見失わせていた自分の思考。
生きている私の行いは、私自身のもの。
私が行ったことは、すべて私に戻ってくる宝。
がんじがらめになった自分の固まりを、
動物が毛を吐き出すように、外に外に出してあげましょう。
三度この世に生を産み落として、
三度生まれ変わったあの時を、
「生きることの嬉しさを、何気なく生きている」
どうせ同じように生きるなら、
ヘドロのような考えに付きまとわれるより、
何気ない嬉しさに寄り添われて歩きたい。
言葉の解釈は人それぞれで、
十人十色の解釈があって、
私がとらえた思いと、違うところにその意味はあるのかもしれないけれど、
舞い降りたその文章
は、
出会うべくして出会った私の糧。
姓名判断でも、手相占いでもない、
日常のなかにふと潜んでいる文字に、活字に、
私は磁石のように吸引されて、
ふと我に返る。
いつも助け出してくれる救世主。
与えられた命を、
なにかに囚われていきるのではなく、
解放して生きていく。
うちにある物語
外にある物語
言葉、文字、文章。
イマジネーション。
すべては自由でいとおしい。
イキルコトノウレシサヲ
ナニゲナクイキル
そう気づいた今日この頃。
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